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免疫系に関わる素朴な疑問 [科学・技術]

花粉症がひどい人は春にコロナと勘違いされないか憂鬱になり、真夏は熱中症がコロナと見分けがつきにくいと注意喚起が飛び交い、秋口には寒暖差疲労がコロナと症状が似ていて判別が難しいと言う。初期症状がコロナと共通する季節病が次々とやってきて、診断が難しいのは厄介だが、そもそも咳とか鼻水とか疲労感はどれも体が異物を排除したり自律神経が失調をきたす過程で生じるものだ。異物が何であれそれはきっかけに過ぎず、症状を作っているのは自分の体の方なのだから、どれも似ているのはむしろ当たり前だ。

meneki_bad.pngオミクロンになってワクチンの感染予防効果が減った云々という話をさんざん聞かされた。中和抗体がウイルスをサクッと退治し、体内でのウイルス増殖を抑えてくれるのがワクチンに期待される感染予防である。予防効果が低いというのは、抗体がサクッと働かずにモタッとするから増殖を許し発症に至るのか?「サクッ」と「モタッ」が程度問題である以上、感染を予防した/しないの違いも連続的なスペクトルでつながっているはずで、明確な線引きは本来難しいのではないか。

コロナに特徴的な「無症状」患者の体では、何が起こっているのか?例えば喉が痛むのは炎症反応で、ウイルスによる炎症は自然免疫が鋭意作業中である証拠である。ウイルスが増殖し始めたのに無症状(喉が痛まない)だった場合、もしこれが自然免疫が仕事をしていないことを意味するなら、ウイルスがやりたい放題で重症化してしまう。しかし実際には、検査で陽性になった(ウイルスは体内で一定程度増殖した)のに無症状のままケロッと治る人も多い。いったいだれが免疫の仕事をしたことになるのか?抗体が速やかに働いたならそもそも陽性にならなさそうなものだし、逆に抗体が機能せず炎症を起こせば何らかの症状が出るはずである。同じウイルスなのに無症状で済んだりひどい症状が出たりする違いは、どこから来るのか?個人差なのか、曝されたウイルス量が違うのか、その両方なのか。

私が勘違いをしていることも多々ありそうだが、それも含めどなたか免疫学に詳しい方に一度じっくり教えてほしい。

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