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ワクチン報告 [その他]

今週日曜日の朝、かかりつけのクリニックで新型コロナワクチンの接種2回目を受けてきた。ファイザー製である。Pfizerはアメリカの製薬会社だが創業者はドイツ系で、pとfが連続する綴りはドイツ語の特徴である。むかし第二外国語の授業で「pf」はpとfを同時に発音すると習ったが、どうすればそんな芸当ができるのか未だにわからない。

sick_vaccine.png3週間前に受けた1回目のときは、接種部位が少し腫れて腕を動かすとちょっと痛んだが、翌日には腫れも引いて何事もなく終わった。2回目は発熱や頭痛など副反応がキツいと聞いていたので、翌日は予めテレワークを入れ、いざとなればすぐに寝込む体制を整えておいた。副反応対応の頭痛薬としては、抗炎症作用の弱いカロナールを良しとする意見もあるようだが、普段から頭痛持ちの身としては効きの弱いカロナールには不信感がある。いろいろ調べると飲み慣れた薬でOKという見解が多いようなので、枕元には常備薬のロキソニンと飲み物をセット。あとは来るなら来いと覚悟あるのみで、当日朝は武者震いの心境でクリニックに向かった。

かかりつけ医はとても良い先生だ。研究者の職業病で知りたいことは何でも訊きたくなるのだが、面倒くさい患者の疑問にいつも笑顔で正直ベースに答えてくれる。二回目の副反応がキツい背景について聞こうと思ったら、「そう言われるんですけど、二回目のほうが楽だったっていう方も、結構いらっしゃいますよ」と意外な回答で切り返された。そんなもんか?

接種後しばらして上腕の接種部位が腫れてきたのは、一回目と同じだ。腕を持ち上げると少し痛むが、じっとしていれば何ともない。接種当日は何事もなく終わったが、24時間くらい経って発熱する人が多いようなので、万全の就寝で翌日に備える。翌朝目覚めたところとくに異常はなく、普通に朝食を取って在宅勤務を開始。こまめに体温をチェックしていたところ、接種23時間目くらいで37.0度に上昇、そう言われてみると若干だるいし、かすかに頭痛もする(気がする)。ついに来たかと張り切ってロキソニンを服用、来たるべき悪寒に備え心を整える。だがしばらく待ってみても、とくに症状が悪化する気配もない。38度超を覚悟して再び体温を測ると、なんと36度台に逆戻りしている。様子を見続けたが結局待ち人来たらず、その後発熱も頭痛も悪寒もないまま二日目の夜が来た。その翌日(今日)は腕の腫れも引き、経過観察終了。大山鳴動してネズミの一匹すら現れず、結局クリニックの先生の言うとおりだった。

副反応の調査結果を見ると、ファイザーワクチンの2回目で全身症状が出る確率は倦怠感が3分の2くらい、頭痛が5割くらい、発熱は40-50代では3-4割程度のようである(厚労省公開のデータ)。キツい副反応の体験談を聞くと鮮烈な記憶として残るので、ワクチンを打った人は皆苦しみを乗り越えてきたような印象が脳裏に刻まれる。楽に乗り切ったせいで裏切り者になったような後ろめたさすら感じていたが、統計上は副反応がなくてむしろ普通ということである。

厚労省公開データによれば、モデルナ製のほうは8割程度の人に倦怠感や発熱が報告されているようで、大規模接種や職域接種の人のほうが副反応は出やすいのかも知れない。ただこのモデルナ調査は自衛隊員が対象だったそうで、若くて健康な人が多い統計バイアスも少しあるもしれない。いずれにせよ、同じものを体内に入れても人によってかくも反応が違うのは、人体の不思議と言うべきか。オリンピック中のせいか多様性云々という説教をよく耳にするが、同じ人種・同じ家族のなかですら人間はかくも多様に造られている事実は、ちょっと神秘的ではないか。

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