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完・ちょっとした不測の事態 [その他]

medical_koutai_kensa2_negative.png晴れて帰国することができた。PCR陽性が出て顔から血の気が引いた日(実際一時的に貧血を起こした)の二日後と三日後にはいずれも抗原キットで陰性、四日目に満を持して改めてNAATを受けやはり陰性だった。いったい何だったんだろう。

国立感染研によれば(詳細)、無症状感染者は8日を超えるとウイルスの排出はなくなり、これが無症状陽性の場合の隔離期間が7日とされた根拠になっている。ただしPCRの結果自体は、検査日から8日を過ぎる時点でも依然として8割以上が陽性判定である。自己隔離中にこの情報を見たときはゾッとしたのだが、結果的には陽性が陰性に戻るまでほんの数日も要しなかった自分はもともと体内のウイルス量が検出限界ぎりぎりだったのか(それとも偽陽性だったのか)。無症状の場合、濃厚接触者とか帰国前とか理由がない限り検査の機会がないので、統計には多分に選択バイアスがあり得る。無症状感染者がクラスターの起点となる事例もあるようで、自覚症状がなくても相当量のウイルスを保持している場合はあるようだが、その一方でほとんど感染力もないプチ感染者が相当数社会に浸透している可能性もある。気付かないうちにコロナに薄くかかっていつの間にか治っている人はたくさんいるかも知れない。

第7波を迎えた日本は、人口当たり新規感染者数で欧米の主要諸国を軒並み抜いている。これは第6波以前とは大きく異なる特徴である。水際対策を緩和した欧米諸国より、未だに陰性証明がないと誰も入国できない日本の感染状況がむしろ悪化した原因は何か?ワクチンの感染抑止力が各種オミクロンに対して限界があるのだとすれば、オミクロンに対する集団免疫は感染爆発でしか達成できないということかもしれない(私がアメリカで会った海外の同僚は感染経験者が大勢いた)。そうだとすれば、現在の第7波は遅ればせながら日本にやって来た集団免疫獲得の機会ということになる。感染カーブはぼちぼちピークを越えそうな様相を示しているので、9月くらいにはだいぶ状況が落ち着いていることを期待したい。

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