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番外編:続・学術会議 [政治・経済]

kokkai_touben_shingi_man.png日本学術会議の任命問題をめぐり、表舞台では政治と学問のあり方について論戦が続いている一方、裏ではネトウヨのおいしいネタになっているようである。これまで学術会議にまるで興味がなかった(知らなかった)人々が、誰かの論説をコピペし熱心にバッシングしている模様だ。良くも悪くもせっかく注目を浴びているまたとない機会なので、学術会議は政権に意見するだけでなく、もっと広く社会に語りかけてはどうだろう。

学術会議の年間予算は、約10億円ということだ。そんな大金を、という声もあるようだが、会員210名に加え連携会員約2000名という組織の運営経費である。(民間企業と同列に比較はできないが)年商10億円の会社がどれくらいの規模か想像のつく人は、理不尽な金額とは別に言わないんじゃないか。とは言え税金が投入され動いている以上、存在意義をきちんと発信する責務はある。学術会議は必要なのか、という意見が社会から出てくるならば、きちんと反論して自らの立場を説明したほうがいい。

ただし、一般の人が学術会議に意見するのと、時の政権が学術会議会員の人選に恣意的な判断を加えるのは、問題のレベルが違う。首相に任命権があるのだから黙って従えでは、違法か合法か以前の問題として、民主主義国の宰相として品がない。稲穂は実るほど頭を垂れるどころか、つくしんぼのように直立していないか。政府として学術会議とどう付き合っていきたいのか(またはいきたくないのか)、菅総理はむっつり黙っていないでなにか喋ってみてはいかがか。

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