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まさかの味噌ラーメン [海外文化]

2年半ぶりの海外出張でアメリカに来ている。国際線の機内はほぼ満席だったが、ロサンジェルス空港の入国審査はガラガラだった。同時刻帯に到着した国際線が他になかったということで、コロナ前のLAX空港ではたぶんちょっと考えられなかったことだ。航空会社が需要ぎりぎりまで便数を絞っているということである。実際、私も当初予約したサンフランシスコ便が丸ごとキャンセルされ、ロス経由に振り替えられた次第だ。

ramen_miso.png乗継の空港ラウンジでのこと。セルフの軽食レーンに「Ramen Bar」という一角がある。麺にトッピング(豆腐・シイタケ・ニンジン・ハラペーニョといった個性的なラインナップ)を自由に組み合わせて、ラーメンスープをかけるだけのシンプルな仕様だ。ところが肝心のスープがない。たまたまそばにいたスタッフに訊くと、「それよ!」と指さす先にある鍋はどう見てもMiso Soupと書いてある。この味噌汁は具が入っていなかったので、確かにラーメンと合わせるために用意されたようだ。

「味噌ラーメンのつもりですかね」というのが日本人の同僚の意見だったが、なるほどそうかもしれない。きっとどこかで味噌ラーメンという言葉を聞いたシェフが、アメリカ人ならだれでも知っている日本食「味噌汁」と「ラーメン」を連想し「それだ!」と膝を打ってしまったのが運の尽きだった。味噌汁に縮れ麺の入った食べ物を想像してみてほしいが、残念な一品である。シングルのトップ選手を二人を連れてくれば最強のダブルスが組めるかと言えば、話はそう簡単ではないのである。

さてアメリカが日本よりマスク率が低いのは想像通りだったが、屋内ではそこそこマスク姿を見かけるので、ここでも完全に脱パンデミックのムードと言うわけでもない。人口当たりの新規感染者数ではもっか日本はアメリカの三倍近い水準にあるようで、数字の上ではより安全な国に来たわけだが、感染してしまうと帰国できないので気を引き締めたい。