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衛星かミサイルか [社会]

war_missile.png北朝鮮が偵察衛星を打ち上げると予告し、想定期間早々に実行してみたものの、ロケットごと黄海に墜落し失敗に終わったようである。興味深いのは周辺国やメディアの反応で、北朝鮮が本当は何を打ち上げようとしていたのか、見解が分かれたままだ。

日本政府は一貫して弾道ミサイルだったと見做している。北朝鮮ってそういう国だからという言い分だが、破壊措置命令を出す以上、ヤバいものが飛んでくるというくくりにせざるを得なかったものと思われる。一方、今回は北朝鮮の宣言どおり偵察衛星を上げるつもりだったと分析する専門家もいる。衛星と称する弾道ミサイルと呼んでみたり、カッコつきの「衛星」だったり、または明言を避けて飛翔体と言ったり、メディアによって伝え方にだいぶ差がある。

いずれにせよペイロードが違うだけで、どうせ失敗したのだからどちらでもよいと言えばよいのだが、一連の報道のなかで一つちょっと驚いたことがあった。とあるテレビ局が、同じニュースの中でミサイルと言ったり衛星と言ったり、表現がブレているのである。自分が伝えている内容が明らかに自己矛盾していも、気にならないのだろうか。それとも、そもそもミサイルと衛星の区別がついていないか?

完全に公正中立な情報というものは存在しない。だから、立場が一貫している限り、報道内容が多少「偏って」いても別に構わないと思う。だが、内容を咀嚼しないまま情報をただ垂れ流しているのだとしたら、主要メディアとしてはいささか稚拙な印象を拭えない。

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