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300号記事 [その他]

この記事で300本目のブログ記事となる。前回のキリ番200号が昨年の9月18日付だったので、ほぼ一年前だ。今読み返すと、200号記事はこういう期待で締めくくっていた。
300回目のコラムに到達する(と思われる)来年の今頃は、どんな世界になっているだろう。ウイルスが消えてなくなるとは思わないが、ワクチンも治療薬も適宜ルーチン化され、外食とか旅行とか当たり前のことが当たり前にできる世の中に戻っていてほしい。
治療薬のルーチン化はまだ遠そうだが、一年前に比べると外食も旅行もかなりコロナ前に近づいてきた。コロナが終息したからではない。つまるところ皆コロナから逃げ回るのにいい加減疲れたのである。欧米に比べると日本のマスク着用率の高さは今も際立つが、にもかかわらず第7波で世界最悪クラスの新規感染者数を経験した。「コロナ優等生」と言われた日本のアドバンテージが消滅した今、かつて囁かれていたファクターXももはや過去の伝説と化したようである。

昨年10月に書いた『第5波は結局何だったのか』というコラムが、なぜか今もじわじわとアクセス数を稼いでいる。東京オリンピック開会直前にピークを迎えた第5波は、開催準備に海外から訪れた裏方やメディアが持ち込んだのではないか、という仮説を提示した。半ば洒落のつもりだったが、東京五輪が引き金でデルタ株の亜種が世界に広がったのではという研究が一月ほど前に発表されたので、あながち的外れでもなかったのかもしれない。

過去100回で一番アクセスを稼いだのは、『日本に来られない留学生の話』であった。本来であればとっくに入国許可が出ているはずの留学生に、一年以上にわたり門戸を閉ざした日本政府の対応に批判が高まっていた頃の話である。さすがに留学生の足止め問題は解決されたが、一般外国人の入国は(段階的に緩和されているとは言え)今も入国者数制限やビザ免除停止など制約が残っている。何となくずるずる鎖国をしていたいというメンタルは、江戸時代から綿々と受け継がれてきた日本社会のミームなのか。

mask_hazusu_man.pngとは言えコロナ鎖国が長びいているのは日本だけではない。中国は今も入国後の隔離を含む厳しい水際対策を課している。ゼロコロナ政策に出口がないことは今や明白で、日本は遅ればせながら長く暗いトンネルから脱しつつある。残る課題は一億総マスク生活をいつまで続けるかだが、欧米圏がパンデミックから一抜けしつつある昨今、ひとつ確かなことがある。コロナが終わった時にマスクを外せるのではなくて、マスクを外した時にコロナが終わるのである。その踏ん切りがつかない限り、私たちが以前のようにマスクを気にせず街を歩ける日は永遠に来ないだろう。

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