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嬉々として経験を語る [その他]

kensagi_blue.png誰しも40代になると、人間ドックを無傷で突破できる人は少ないのではないか。私も例年あれこれ指摘されつつ、経過観察で逃げ切りセーフの日々を送ってきたが、今年はついに便潜血にひっかかり精密検査の判決が下った。で、人生初の大腸内視鏡検査をやってきた。

経験のある方はよく御存知の通り、大腸カメラには事前に周到な儀式が要求される。前日の食事は、消化に良い食材を事細かに指定される。素人が一からメニューを考えるのはやや面倒だが、ジャネフ(キューピーの病院・施設向けブランド)にクリアスルーという大腸カメラ前日用のレトルト食品があって、3食分揃って便利なうえ検査食としては充分おいしい。標準セットのボリュームはかなり控えめなので、食欲のある人には増量タイプを勧める(それでも3食で1000 kcal未満)。

検査当日の朝が、儀式のクライマックスだ。2リットルの腸管洗浄液を、2時間かけて飲む。美味とは言い難い代物を2時間飲み続ける苦痛をどう克服するか、経験者の知恵は様々だ。身内に大腸カメラの大先輩がたくさんおり、希釈には冷水を使えとかコップも冷やせとかウンチクを次から次へ語ってくれる。(私はコップまで冷やさなかったが)おかげで思ったより楽に乗り越えた。検査そのものは、鎮静剤を投与され気持ちよく寝ているあいだに全部終るから、胃カメラに比べ何の煩わしさもない。

大腸内視鏡検査で得た思わぬ発見は、経験者が嬉々として体験談を語ってくれることである。会食中に話すようなネタではないし、普段はわざわざ進んで語るには忍びない反動か、大腸カメラ初体験のカモを見つけるや、誰もがほんとうに嬉しそうにしゃべる。私も経験者になった途端、こうやって綿々と綴っている始末だ。ちなみに検査結果は異常なしだった。

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