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祭りのあと [社会]

medal_medal.pngオリンピックが閉幕した。小ネタをまとめておく。

名古屋市の河村市長が、表敬訪問に訪れたソフトボール代表選手の金メダルを噛んで見せるまさかのパフォーマンスで、総スカンを喰らった。選手へのリスペクトを欠くとか、感染対策意識が低すぎるとか、いろいろな批判がある。それはそのとおりだが、コロナやメダル以前に人様の持ち物に噛み付く感性がおかしい。この人ならやりかねないと思わせるところが、余計に残念である。

名古屋市民の一人として、市長選で河村氏に投票した人たちには猛省を求めたい。次から選挙は、入札のように調達仕様書を定めて告示するほうが良いのではないか。市長にふさわしい資質として、必要最低限の項目をリストアップしておく。「他人のメダルをかじらない人」もその一つだ。条件を満たさない人は、立候補の資格を得られない。首相の仕様書には、「だいじなスピーチで原稿を読み飛ばさない人」は必須か。もっとも、総理大臣は選挙で選ばれるわけではないが。

五輪関係者のスクリーニング検査で陽性率は0.02%程度の低い数値だったと、組織委員会が胸を張っていた。それはそれで良いのだが、20%を超えた都内の検査陽性率と比較する報道があったりして、解釈が混乱している。もちろん、母数の意味が違うので比べても仕方がない。0.02%は対象者全体に対する割合だが、東京の20%はごく限定的な検査数のなかで見えている比率に過ぎない。ちなみに東京都の人口1400万人全体に対し、0.02%は2800人に相当する。東京都の新規陽性者数が2800人を初めて超えたのは、奇しくもオリンピック開会式の週末開けにあたる先月27日だ。オリンピックの開幕とともに、五輪バブルの中と外で感染率が逆転したことになる。だから何だということではないが、ちょっと象徴的だ。もっとも、仮に全都民がPCR検査を受けることができたら、実際の感染者数は数千人どころでは済まないかもしれない。

日本のコンビニにすっかりハマってしまった海外参加者が続出したそうだ。そりゃそうだろう。弁当にせよスイーツにせよ、クオリティもバラエティも日本のコンビニの水準に匹敵する業態は世界広しといえ他に存在しない。そもそも、日本のようなコンビニ文化そのものが存在しない国のほうが圧倒的に多い。大手コンビニの草分けセブンイレブンはもともとアメリカ資本だが、アメリカのセブンイレブンには弁当もスイーツもない(乾き物のスナックは山ほどある)。アメリカでは基本的に、ガソリンスタンド併設の購買部にセブンイレブンを見かけることが多い。米国出張中に日本人の同僚が、現地のセブンイレブンで朝食のサンドイッチを買ってくるのを見かけたことがあるが、残念なチョイスだ。日本のコンビニで買えるサンドイッチの質を期待すると、かなりがっかりする。アメリカで安くまともな朝食を食べたいなら、ベーグルをトーストしてもらうのがいい。私は米国出張に行った時は必ず、ホテル近くでベーグルが買えるカフェをネットでチェックする。

オリンピックは見ていて楽しかったが、ふと気がつくと(五輪のせいかどうかは別にして)前代未聞の感染者数である。祭りのあと誰もいなくなった目抜き通りに、紙吹雪が散らかったまま旋風に舞っている。みんなでコツコツと後片付けをしよう。

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